
デル・レイ1996年版『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』カバー
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』(Do Androids Dream of Electric Sheep?)とは、1968年のフィリップ・K・ディックによるフィクション小説である。放射能灰に汚染され一部砂漠化した未来のサンフランシスコで人間そっくりのアンドロイドを追うバウンティ・ハンター・リック・デッカードのモラル危機を描いている。
『高い城の男』と並んで本作はディック作品の中で最も有名である。本書はアンドロイドの倫理的な面を追求したSFの代表的作品である。
ハンプトン・ファンチャーとデヴィッド・ウェブ・ピープルズはこの映画を原作に1982年の映画『ブレードランナー』を執筆しリドリー・スコットが監督、ハリソン・フォードが主演を務めた。コンピューターゲーム『Blade Runner』は映画と同じユニバースに設定されており小説とは噛み合わない部分も多く2作をミックスした作品とみなされている。
あらすじ[]
第三次世界大戦によって破壊された1992年の地球では放射性降下物が蔓延し動物はほとんど死に絶えていた。この社会では本物の動物を飼うことが地位の象徴となっており飼わない者は不道徳で同情心がないとみなされる。人口の電気羊しかもっていないバウンティ・ハンターのリック・デッカードはアンドロイド殺害の賞金で生きた羊を買うことを夢に見ていた。